コマンドプロンプトを開いたものの、何を入力すればいいのか分からない。調べものの途中で「ipconfig を実行してください」と言われたけれど、ほかにどんなコマンドがあるのか知りたい。この記事は、そんな人のために書きました。
Windows のコマンドプロンプトでよく使うコマンドを、目的別に一覧にしました。起動のしかたと、使うときの注意点もまとめています。
コマンドプロンプトとは
コマンドプロンプトは、文字で命令(コマンド)を入力して Windows を操作するためのツールです。 マウスで操作する代わりに、キーボードで命令を打ち込むことで、ファイルの操作やネットワークの確認などができます。
Microsoft のドキュメントでは、Windows にはコマンドシェル(コマンドプロンプト)と PowerShell の2つのコマンドラインのシェルがあると説明されています。PowerShell のコマンドは PowerShell のコマンド一覧で紹介しています。

起動のしかた
一番手軽なのは、Windows キー + R で「ファイル名を指定して実行」を開き、「cmd」と入力して Enter を押す方法です。 スタートメニューで「cmd」や「コマンドプロンプト」と検索しても開けます。
管理者の権限が必要なコマンドを使うときは、スタートメニューの検索結果を右クリックして「管理者として実行」を選びます。Windows 11 では、Windows ターミナルの中でコマンドプロンプトを開くこともできます。
基本の操作
まずは、画面の操作とヘルプの見方を覚えておくと、ほかのコマンドも調べながら使えます。
| コマンド | できること | 例 |
|---|---|---|
cls |
画面の表示を消す | cls |
exit |
コマンドプロンプトを閉じる | exit |
help |
使えるコマンドの一覧を表示する | help |
コマンド /? |
そのコマンドの使い方を表示する | dir /? |
echo |
文字を表示する | echo こんにちは |
実行中のコマンドを途中で止めたいときは、Ctrl + C を押します。↑キーを押すと、前に入力したコマンドを呼び出せます。
フォルダの移動と表示
| コマンド | できること | 例 |
|---|---|---|
cd |
今いるフォルダを表示する/別のフォルダに移動する | cd Documents |
cd .. |
1つ上のフォルダに移動する | cd .. |
cd /d |
ドライブをまたいで移動する | cd /d D:\work |
D: |
ドライブを切り替える | D: |
dir |
フォルダの中のファイルとフォルダの一覧を表示する | dir |
tree |
フォルダの構造を木の形で表示する | tree /f |
フォルダの名前にスペースが入っている場合は、cd "My Folder" のように、名前をダブルクォーテーションで囲みます。名前の途中まで入力して Tab キーを押すと、残りを自動で補ってくれます。
フォルダとファイルの作成・コピー・削除
| コマンド | できること | 例 |
|---|---|---|
mkdir(md) |
フォルダを作る | mkdir backup |
rmdir(rd) |
フォルダを削除する | rmdir old |
copy |
ファイルをコピーする | copy a.txt b.txt |
xcopy |
フォルダごとコピーする | xcopy src dst /e /i |
robocopy |
フォルダを丸ごと、細かな設定でコピーする | robocopy src dst /e |
move |
ファイルを移動する | move a.txt backup\ |
ren |
ファイルの名前を変える | ren a.txt b.txt |
del |
ファイルを削除する | del old.txt |
type |
テキストファイルの中身を表示する | type memo.txt |
del や rmdir で削除したものは、ごみ箱に入らずにすぐ消えます。 特に、フォルダの中身ごと消す rmdir /s は、実行する前に、削除する場所が正しいかを必ず確かめてください。
検索
| コマンド | できること | 例 |
|---|---|---|
where |
プログラムがどこにあるかを探す | where python |
find |
ファイルの中から文字を探す | find "error" log.txt |
findstr |
ファイルの中から文字を探す(複数のファイルや、パターンでの検索に対応) | findstr /s "TODO" *.js |
dir /s |
フォルダの中を、下の階層まで含めて探す | dir /s *.pdf |
ネットワークの確認
インターネットにつながらないときの確認や、サポートの人に頼まれて実行することが多いコマンドです。
| コマンド | できること | 例 |
|---|---|---|
ipconfig |
IP アドレスなど、ネットワークの設定を表示する | ipconfig /all |
ping |
相手と通信できるかを確かめる | ping example.com |
tracert |
相手までの通信の経路を表示する | tracert example.com |
nslookup |
ドメイン名に対応する IP アドレスを調べる | nslookup example.com |
netstat |
今の通信の状態を表示する | netstat -an |
ipconfig /flushdns |
DNS の情報の記録(キャッシュ)を消す | ipconfig /flushdns |
システムの確認と操作
| コマンド | できること | 例 |
|---|---|---|
systeminfo |
Windows のバージョンやメモリなど、パソコンの情報を表示する | systeminfo |
tasklist |
動いているプログラムの一覧を表示する | tasklist |
taskkill |
プログラムを終了させる | taskkill /im notepad.exe |
shutdown |
シャットダウン・再起動する | shutdown /r /t 0 |
start |
ファイルやプログラム、URL を開く | start https://example.com |
set |
環境変数を表示・設定する | set PATH |
chkdsk |
ディスクのエラーを調べる(管理者権限が必要) | chkdsk C: |
sfc /scannow |
Windows のシステムファイルを調べて修復する(管理者権限が必要) | sfc /scannow |
shutdown /r /t 0 は、すぐに再起動します。作業中のファイルを保存してから実行しましょう。
コマンドを使うときの注意点
コマンドは、確認なしでそのまま実行されるものが多いので、慎重に使いましょう。
- 意味の分からないコマンドは実行しない:ネットで見つけたコマンドをそのまま貼り付けると、思わぬ変更が起きることがある。何をするコマンドかを
/?やドキュメントで確かめてから使う - 削除のコマンドは場所を確かめてから:
cdで今いるフォルダを確認してから実行する - 管理者として実行するのは必要なときだけ:管理者の権限では、システムの大事な部分も変更できてしまう
すべてのコマンドの詳しい使い方は、Microsoft の「Windows コマンド」で調べられます。
コマンドを指で覚えるなら
よく使うコマンドは、毎回調べるより、指が覚えている状態にしておくと作業が速くなります。 ターミナルのコマンドや Git、ショートカットキーを、ゲーム感覚で繰り返し練習できるサイトもあります。
Mac や Linux のターミナルで使うコマンドは、ターミナルの基本コマンド一覧で紹介しています。
まとめ
コマンドプロンプトでまず覚えたいコマンドは、次のとおりです。
- 移動と表示:
cd、dir - ファイル操作:
mkdir、copy、move、ren、del - ネットワーク:
ipconfig、ping - 困ったとき:
コマンド /?(使い方を表示)、Ctrl + C(実行を止める)
最初から全部を覚える必要はありません。cd と dir でフォルダの中を見て回るところから始めて、必要になったコマンドを1つずつ増やしていきましょう。