ゲームを作り始めたけれど、なかなか完成しない。作ったゲームを誰かに遊んでほしいけれど、どこで見せればいいか分からない。そんな人に試してほしいのが、ゲームジャムです。
この記事では、ゲームジャムとは何か、参加するメリット、主な大会、初心者が参加するときの準備と完成させるコツを紹介します。
ゲームジャムとは:短い期間でゲームを作るイベント
ゲームジャムとは、決められた期間の中で、お題(テーマ)に沿ったゲームを作るイベントです。 期間は48時間や1週間など、普段のゲーム作りよりずっと短く設定されていて、その場の発想で一気に作り上げるのが特徴です。
一般的な流れは次のとおりです。
- 開始の時間にお題が発表される
- 期間内に、お題をもとにゲームを考えて作る
- 締め切りまでに作品を投稿する
- 参加者どうしで遊び合い、感想や評価を送り合う
一人で参加できるものも、チームで参加できるものもあります。会場に集まって作るものと、オンラインで参加できるものがあり、オンラインのものなら自宅から気軽に参加できます。
ゲームジャムに参加するメリット
ゲームジャムの一番のメリットは、「締め切りがあるので、ゲームを完成させられる」ことです。 ほかにも、個人でゲームを作る人にとってうれしい点がたくさんあります。
- 完成させる経験が積める:期間が短いので、作るものを小さく絞らざるを得ない。最後まで作りきる練習になる
- 遊んでもらえて、感想がもらえる:参加者どうしで遊び合う仕組みのジャムが多く、普段は得にくい感想や評価が集まる
- アイデアの幅が広がる:お題という制約があることで、普段は思いつかない発想が生まれる
- 仲間が見つかる:同じジャムの参加者と知り合ったり、チームで参加して一緒に作ったりできる
- 作品が残る:ジャムで作った小さなゲームを、あとから作り込んで本格的な作品に育てることもできる
ゲームを最後まで完成させたことがない人にこそ、ゲームジャムはおすすめです。最初の1本を作る全体の流れは、個人でゲームを作る方法で紹介しています。
主なゲームジャム
国内外には、オンラインで誰でも参加できるゲームジャムがたくさんあります。 代表的なものを紹介します。開催日程やルールは回ごとに変わることがあるので、参加する前に必ず公式の案内を確認してください。
| ゲームジャム | 期間 | 参加形式 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Unity 1週間ゲームジャム(unity1week) | 1週間 | オンライン・個人またはチーム | 日本語で参加できる。ブラウザで遊べる作品を unityroom に投稿 |
| Global Game Jam | 48時間程度 | 世界各地の会場(年や会場による) | 世界中で同時に開かれる、規模の大きなジャム |
| Ludum Dare | 48時間または72時間 | オンライン | 長く続く海外のジャム。一人で作る部門とチームでも参加できる部門がある |
| itch.io のゲームジャム | ジャムごとに違う | オンライン | 誰でもジャムを主催でき、テーマも期間もさまざまなジャムが常に開かれている |
Unity 1週間ゲームジャム(unity1week)
unity1week は、ゲーム投稿サイト unityroom で開かれる、1週間でお題に沿ったゲームを作るゲームジャムです。 日本語で参加でき、初心者の参加も歓迎されているので、最初に参加するジャムとして選びやすいイベントです。
unityroom の案内によると、日曜の20時にお題が発表され、翌週の日曜20時までの1週間が制作期間です。作品はブラウザで遊べる形で unityroom に投稿します。Unity のほか、Godot で作った作品でも参加できます(Godot の .NET 版は Web 書き出しに対応していないため使えません)。
投稿された作品は締め切りの時間にまとめて公開され、その後の1週間で参加者どうしが遊んで評価やコメントを送り合います。結果発表は、評価の高い作品をまとめて紹介する形で、順位を競うランキングではありません。期間をすべて使う必要はなく、締め切りに間に合わなくても遅れて投稿できます。開催は不定期なので、unityroom の告知を確認しておきましょう。

unityroom への投稿の手順は、unityroom への投稿方法で詳しく紹介しています。
Global Game Jam
Global Game Jam は、世界中の会場で同じ時期に開かれる、48時間ほどでゲームを作るゲームジャムです。 2009年から続いていて、日本でも大学などが会場になって参加しています。会場に集まった参加者でその場でチームを組むことも多く、ほかの作り手と一緒に作る経験ができます。
開催時期や会場、参加方法は年ごとに変わるので、公式サイトで確認してください。
Ludum Dare
Ludum Dare は、海外で長く続いている、週末の間にお題に沿ったゲームを作るゲームジャムです。 一人で48時間で一から作る「Compo」と、チームでも参加できて72時間で作る「Jam」の2つの部門があります。英語での参加になりますが、世界中の作り手の作品に触れられます。最新のルールは公式サイトで確認してください。
itch.io のゲームジャム
ゲーム投稿サイトの itch.io では、誰でもすぐにゲームジャムを作って主催でき、いつでもたくさんのジャムが開かれています。 期間もテーマもさまざまで、「1か月かけて作る」ジャムや、特定のジャンルやツールに限ったジャムもあります。ゲームジャムの一覧から、自分の都合に合うものを探せます。
itch.io を含むゲームの公開先は、フリーゲーム投稿サイトで紹介しています。
初心者がゲームジャムに参加する前の準備
ゲームジャムの期間はとても短いので、始まる前にできる準備はすませておきましょう。
- ゲームエンジンに慣れておく:使うエンジンで、キャラクターを動かして当たり判定を作るくらいはできるようにしておく。エンジン選びは無料のゲームエンジン比較を参考に
- 公開までの手順を一度試す:ブラウザ向けの書き出しや投稿の手順で、締め切り直前に慌てないように、事前に1回やっておく
- 素材の入手先を決めておく:絵や音を全部作る時間はないので、使えるフリー素材のサイトを決めておく。ゲーム素材のフリーサイトも参考に
- ルールを読んでおく:外部の素材やライブラリを使ってよいか、事前に作ったものを使ってよいかなど、ジャムごとのルールを確認する
ゲームジャムで完成させるコツ
ゲームジャムで最後まで作りきるコツは、「思っているより、ずっと小さく作る」ことです。
最初の数時間で、遊べる形まで作る
お題が出たら、アイデアを考えるのに時間をかけすぎず、まず一番シンプルな遊びを動かします。 見た目は四角や丸のままでもかまいません。動く形ができてから、絵や音、演出を足していきます。
足したい機能は「やることリスト」に回す
作っている途中で思いついた機能は、すぐに作らず、リストに書いておきます。 基本の遊びが完成して時間が余ったら、効果の大きいものから足していきます。
締め切り前に余裕を残す
書き出しや投稿で思わぬトラブルが起きることはよくあります。 締め切りの数時間前には作業を止めて、投稿の作業に移るくらいの余裕を持っておきましょう。
ほかの参加者の作品も遊ぶ
投稿したら、ほかの参加者の作品も遊んで、感想を送りましょう。 遊び合うことで自分の作品も遊ばれやすくなり、ほかの人の工夫から学べることもたくさんあります。
まとめ
- ゲームジャムは、決められた短い期間でお題に沿ったゲームを作るイベント
- 締め切りがあるので完成させる経験が積め、参加者どうしで遊び合って感想がもらえる
- 日本語で参加しやすいのは unity1week。海外には Global Game Jam、Ludum Dare、itch.io のジャムなどがある
- 事前にエンジンと投稿の手順に慣れ、当日は小さく作ることを意識する
完成させたことがなくても、ゲームジャムなら最後まで作りきるきっかけになります。気になるジャムを見つけたら、まずは参加してみてください。
ジャムで作ったゲームを育てて公開したら、Devoch に掲載して、遊んでくれる人に届けることができます。