自分でゲームを作ってみたい。けれど、何から始めればいいのか、どのくらい難しいのかが分からない。そんな人のために、個人でゲームを作って公開するまでの流れを1本にまとめました。
この記事では、個人で作れるゲームの種類、必要なもの、ツールの選び方、企画から公開までの6つの手順、最初の1本を完成させるためのコツを紹介します。各手順の詳しいやり方は、関連する記事もあわせて案内します。
結論:作れる道具を選び、小さな1本を完成させて公開する
個人のゲームづくりで一番大切なのは、最初の1本を完成させることです。
- 小さなゲームに決める:遊ぶ時間が数分〜数十分で終わる、1つの面白さに絞ったゲーム
- 作りたいジャンルに合ったツールを選ぶ:RPG なら RPG ツクールやウディタ、ノベルならティラノ、そのほかは Unity や Godot など
- 遊べる形を先に作り、あとから整える
- 公開して、遊んでもらう:フリーゲームの投稿サイトなどに出す
個人で作れるゲームの種類
遊ぶ環境で分ける
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| ブラウザゲーム | URL を開くだけで遊べる。投稿サイトで公開しやすく、遊んでもらうまでの手間が少ない |
| PC のダウンロードゲーム | 容量の大きい作品や長編に向く。フリーゲームの投稿サイトや Steam などで公開する |
| スマホゲーム | App Store や Google Play で配信する。ストアへの登録と審査が必要 |
最初の1本は、ブラウザゲームか PC のダウンロードゲームにすると、ストアの審査や登録料を気にせず公開できます。
ジャンルで分ける
ジャンルによって、作りやすさが大きく変わります。 ノベルゲームや RPG は専用の制作ソフトがあり、プログラミングをせずに作れます。パズルやシンプルなアクションは、仕組みが小さいので、ゲームエンジンで初めて作る1本に向いています。3D のゲームや、たくさんの人が同時に遊ぶオンラインゲームは作ることが多く、最初の1本には大きすぎることが多いでしょう。
必要なもの
| 必要なもの | 内容 |
|---|---|
| パソコン | 制作ソフトやゲームエンジンを動かすのに使います |
| ツール | ゲームエンジンやゲーム制作ソフト。無料で使えるものも多くあります |
| 素材 | 絵、音楽、効果音。自分で作るほか、利用規約の範囲で使える配布素材もあります |
| 時間 | 少しずつでも、続けて取り組める時間 |
ゲームの作り方:6つの手順
1. 作るゲームを決める
最初の1本は、「1つの面白さ」に絞った小さなゲームにしましょう。 たとえば「ジャンプでよけるだけ」「1つの部屋から脱出する」「3つの選択肢で結末が変わる」のように、ひと言で説明できるくらいの大きさが目安です。
作りたい大作があっても、まずは小さな1本で、作って公開するまでの流れを経験しておくと、次の作品に生きます。何を作るか迷う場合は、個人開発のアイデアの見つけ方も参考にしてください。
2. ツール・エンジンを選ぶ
作りたいゲームのジャンルに合ったツールを選びます。 RPG ならプログラミングなしで作れる RPG ツクールや WOLF RPG エディター、ノベルゲームならティラノビルダーやティラノスクリプト、アクションやパズルなどは Unity や Godot Engine といったゲームエンジンが候補です。

無料で使えるツールの違いや、販売するときの条件は、無料のゲームエンジン・ゲーム制作ソフト比較で詳しく比べています。ノベルゲームを作るなら、ノベルゲームの作り方もあわせて読んでみてください。
3. 企画を1枚にまとめる
作り始める前に、ゲームの内容を1枚のメモにまとめておきましょう。 書いておきたいのは、次のようなことです。
- どんなゲームか(ひと言で)
- 遊ぶ人がすること(操作、目的)
- どうなったらクリア・ゲームオーバーか
- 必要な画面と素材の一覧
- 遊ぶのにかかる時間の目安
メモがあると、作っている途中で機能を足したくなったときに、「今回は入れない」と判断しやすくなります。
4. 遊べる形を先に作る
最初は、見た目が仮のままでも、遊べる状態にすることを優先します。 四角い図形や仮の絵で、操作して、クリアやゲームオーバーまでたどり着ける形を作りましょう。遊べる形になってから、面白いかどうかを確かめ、調整していきます。
見た目や演出から作り込むと、肝心の遊びが面白くなかったときに、作り直しが大きくなってしまいます。
5. 素材を整え、遊んでもらう
遊びの形が固まったら、絵や音楽、効果音などの素材を入れ、見た目を整えます。 配布されている素材を使う場合は、商用利用の可否やクレジット表記の要否など、利用規約を必ず確認しましょう。素材サイトと規約の比べ方は、ゲーム制作に使えるフリー素材サイトまとめで紹介しています。
ある程度できたら、知人に遊んでもらうのがおすすめです。作った本人には簡単でも、初めて遊ぶ人には難しすぎることはよくあります。どこで迷ったか、どこで飽きたかを聞いて直していきましょう。
6. 公開する
完成したら、遊んでもらえる場所に公開します。 個人のゲームなら、まずはフリーゲームの投稿サイトに公開するのが手軽です。ブラウザゲームなら unityroom や PLiCy、ダウンロード型ならふりーむ!やフリーゲーム夢現など、サイトごとに得意な形式や対応ツールが違います。

投稿サイトの比較は、フリーゲーム投稿サイトまとめで紹介しています。投稿する前に、各サイトのガイドラインも確認しておきましょう。
最初の1本を完成させるためのコツ
範囲を広げない
作っている途中で「この機能も入れたい」と思うことは、必ずあります。 そのたびに企画のメモに戻り、今回の1本に本当に必要かを考えましょう。入れたい機能は、次の作品のためのメモに残しておけば十分です。
短い期間で作る練習をする
「1週間に1本ゲームを作る」という練習方法もあります。 ゲーム開発者のもっぴん氏は、海外の開発者の記事に影響を受けて毎週1本ゲームを作る取り組みを続け、そこから世界で発売された「Downwell」が生まれました(ファミ通.com のインタビュー)。短い期間で作ると、完成させる経験を何度も積めます。
ゲームジャムやコンテストに参加する
締め切りのあるイベントは、完成させるための大きな後押しになります。 unityroom の「Unity 1週間ゲームジャム」、ふりーむ!や PLiCy のゲームコンテスト、ティラノゲームフェスなど、投稿サイトやツールの公式が開くイベントがあります。参加者どうしで遊び合い、感想をもらえるのも魅力です。
公開したあとにできること
公開したゲームを遊んでもらうには、知ってもらう工夫も大切です。
- 遊んでいる様子を発信する:短い動画や GIF をつけて X などで告知する
- 紹介サイトに載せる:Devoch のような紹介サイトに、作品の紹介ページを作る
- 販売する:有料で販売したい場合は、BOOTH や Steam などの選択肢がある
宣伝の方法は個人開発アプリ・ゲームの宣伝方法で、収益化の方法は個人開発の収益化の方法でまとめています。
まとめ
個人でゲームを作るときは、次の流れで進めると、最初の1本を完成させやすくなります。
- 1つの面白さに絞った、小さなゲームに決める
- 作りたいジャンルに合ったツールを選ぶ
- 企画を1枚のメモにまとめる
- 仮の見た目のまま、遊べる形を先に作る
- 素材を整え、知人に遊んでもらって直す
- 投稿サイトなどで公開する
最初から完璧なゲームを作る必要はありません。小さな1本を完成させ、公開する経験を積み重ねていきましょう。